私が獲得した

幼稚園の頃から、私は色々なトロフィーを獲得してきました。
とはいえ、それを多く獲得している人に比べると、その数はかなり少なく、置き場所にも困らない程度でした。
その中で、私にとって大きな思い出となっている物が2つあります。
一つはとても小さな物、そしてもう一つはちょっとだけ大きな物です。
どちらも同じ大会で手に入れたもので、私にとっては思い出の品です。
その思い出とは、今からかなり前にさかのぼります。
丁度小学生だった私は、友達と一緒に書道のコンクールに作品を出しました。
同じ学校だったその友達と私は、学年の中で字の上手さでは1位2位を争っているような状態でした。
個人的には、彼女の方が上手に書けたときもあったと思ったのですが、私の方がかなり上手に書けている時もあると思っていました。
そんなある日の事、私と彼女は同じコンクールに作品を出展します。
半紙に書いた文字は4文字、お互いに見せ合いをしなかったので、相手の出来がどのような感じかは私は知りませんでした。
ただ、私も出したからにはちゃんと賞を獲得したいと思っていたし、また、彼女には負けたくないと実は思っていたのを覚えています。
そして、1か月とか2か月が経った時に、そのコンクールの結果が出ました。
結果は、彼女の方が上位でした。
貰ったトロフィーも彼女は大きくて、私はかなり小さな物でした。
すごく悔しくてしょうがなかった私は、そのトロフィーを捨ててしまいたい衝動に駆られました。
そして、それを見た母に叱られました。
あのトロフィーの大きさは、その時の私の実力であり、また、おごりがあった結果だ、みたいな事を言われたのを覚えています。
確かに当時の私は、自分の字は上手だと思っていました。
ですが、友達との差をあれだけ見せつけられて、実は大した事がなかったのかもしれません。
そして、すごく悔しかった私は、それからかなり字の練習をして、次の年、同じコンクールでもう少し大きなトロフィーを手に入れました。
その大きさは、あの時の友達のと同じ大きさでした。
嬉しいような、ちょっと悔しいような、ですがかなり達成感があったのは覚えています。
そして、私は今でもそれを目にすると、あの時の事を思い出すのです。